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●胡麻柿・渋柿・堅い柿

食後の果物が必要不可欠の私にとって果物が豊富な秋は好きな季節である。もちろん豊富なというのはハウス栽培といった季節感の無いものを除外してのことである。さて、こんな秋の果物の中でもとりわけ柿が大好物だ。ただし、注文付きである。それは・・・【胡麻柿で歯が折れるほど限りなく堅いモノ】ということになる。しかし、世の中は圧倒的にとろけるようにグチャグチャの柔らかい柿に人気があるそうだ。堅い柿を好むというのは愚の骨頂だと言う方もいる。でも、多くの青果店の店員さんから『通は堅い柿が好物』という嬉しい御言葉をいただいている。さて、昨今店頭に溢れている柿のほとんどは渋抜きした柿である。本来の渋柿は干し柿などに加工されるのが常であったが、見た目が黒い胡麻柿には人気がないため、綺麗なオレンジ色の渋柿を窒素などを利用して収穫後に渋抜きをして店頭に並ぶのである。つまり、近くに本物の胡麻柿の木でもなければ、柿とは渋抜きした柿だけを指すようになってしまうのでないだろうか? ちょっとばかり心配だ。子供の頃、食べた柿が渋柿か胡麻柿かで当たりはずれの遊びをしたものだった。やはり、自然の恵みは出来る限り人為的な処理をせずに季節ごとに楽しむ事の方が自然に対するマナーではないだろうか・・・と、人為的な処理をしたものだけしか知らない言いきってよい昨今の子供達が少しばかり可哀相に思える秋の夜長である。

2000/11/02


このコラムは私自身の体験等を整理したもので、内容を推奨・保証するものではありません。






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