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●格さんこと東千代之介逝く

格さんこと東千代之介が逝ってしまった。謹んでご冥福をお祈りする。私にとって東千代之介から連想する作品はなんと言っても水戸黄門(徳川家康の孫で水戸藩主であった水戸光圀)を月形龍之助が、格さん(儒学者:安積濾泊/安積覚兵衛がモデル)を東千代之介が、助さん(史学者:佐々宗淳/佐々介三郎がモデル)を中村錦之介(後の万屋錦之介)が演じた【水戸黄門 天下の副将軍】は全員がハマリ役と言ってもよい配役であった。あまりに好評なため、30分のTVシリーズも暫くつづいていた。なにより品格のある黄門さまであった。だから、この員しょぅが強い私にはTBS系列で東野英次郎から3代つづくTVシリーズの水戸黄門には馴染めなかった。さて、東千代之介は、なにも格さんだけが当たり役であったわけではない。遠い記憶のある人にとっては、1954年公開の【新諸国物語笛吹童子】や、1959年公開の【里見八犬伝】を思い浮かべる方も多いだろう。偶発的にせよ両作品とも競演が中村錦之介というのは時代が求めていたヒーローだったのかもしれない。私にとっては投影時代劇全盛期に活躍した様々な俳優の名演技は今も脳裏にやきついている。もちろん年齢的には少し外れた位置にいることは確かだが、少なくとも小学生の頃に彼らの写真が印刷されたメンコで遊んだ記憶がある。そして・・・それらは今も私の部屋に眠っている。TV時代とともに時代劇映画も衰退し、気がつけばTV映画も少なくなってしまった。時代の流れと言ってしまえばそれまでだが、なにか東千代之介の死は万屋錦之介、片岡千恵蔵、市川歌右衛門、大河内伝次郎など往年の大俳優の死と同様に寂しい気持ちに私を駆り立てる。

2000/11/11


このコラムは私自身の体験等を整理したもので、内容を推奨・保証するものではありません。






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