● アニメーションストロークの活用 ●
Vol.4-1



●腹部はブレンドで


【図01】

セミの体は楕円の組み合わせでほとんどが完成してしまいます。(実はセミに限らず大抵のものは円から作り上げることが出来ます。また、それがもっとも簡単な描き方なのです。)ということでまずはじめにセミの胴体腹部を作成するためにサイズの異なる2つの円を作成します。

【図02】

ベースとなる2つの円を作成し、両方を選択してオブジェクトメニューの【パスをブレンド】にて任意のステップ数を実行します。ここでは6を指定しました。ブレンド直後のブレンド部分はグループ化されていますので、配置メニューの【グループ解除】を実行します。

【図03】

元の円と作成した円の合計8個の円を個別に拡大縮小させます。この時、全体が樽型になるようにデフォルメを行います。グループ選択ツールを使い円全体をデフォルメするようにすれば、歪になることはありません。

【図04】

少しずつデフォルメを行いながら定期的に配置メニューの【整列⇒水平の中心】あるいは、【分配⇒垂直の中心】を実行していけば難しい作業にはならないでしょう。



●ベースは楕円が簡単

【図05】

腹部が出来たところで胸部を作成します。胸部は円を四角に潰すようにデフォルメを行います。4つのノードにある左右8個のハンドルを延ばす事で丸みのある四角形を作成することが出来ます。

【図06】

次に頭部を作成します。頭部は楕円を鏡餅のようにデフォルメさせ、胸部の下に配置すめるようにします。鏡餅のようにデフォルメさせるには、楕円の下側だけを四角い円にするようにハンドルを調整するだけです。


【図07】

頭部に目玉を加えます。目玉は楕円を若干回転させたものを配置しています。楕円のように単純な図形でも少しだけ角度を変更したりハンドル調整すれば無機質なイメージを払拭させることが出来ます。


【図08】

目玉を作成したら目玉を囲むゴーグルのようなオブジェクトを作成します。このあたりは正確にセミを観察して描くというよりは、昆虫らしさの遊び心的な気持ちで描いてみるといった感じです。



【図09】

続けて頭部の下に楕円で口の部分を作成します。何も調整しない普通の楕円で構いません。セミの特徴的なストロー付きの口は上からは見えませんので、気持ちだけでも付け加てみました。実際にはこの角度からは見えないかも知れません。

【図10】

最後に触覚を描いて胴体の完成です。イラストを描くときは精密画を描くのでなければあまり正確であることを意識しないほうがよいでしょう。極端な話、芋虫に羽を付けたらセミぐらいでいいと思います。はじめのうちはリラックスして楽しむことが大切です。

【図11】

ところで、解説が前後してしまいますが、【図10】を胴体の完成として作業を進めていくうちに羽の付け根の部分があったほうが雰囲気が出ると感じ、後から胸部と頭部の間に小さな楕円を配置しました。

【図12】

頭部のパーツを分解してみたところです。難しいオブジェクトを作成していないことがお解り頂けると思います。偶発的ですが人間の顔のようなイメージになってしまいました。



●羽は1つ作って使い回す


【図13】

胴体が完成したらあとは羽の作成だけです。羽は縦長の楕円の一部分のハンドルをAltキー(※)を併用して個別に移動・調整させると簡単に作り込むことが出来ます。なお、ハンドル操作については連載第3回の『滴型の描き方』【図09】〜【図12】を参考にしてください。

※ Macintoshの場合はOptionキー
【図14】

完成した羽を元にツールボックスの拡大縮小や反転などを利用し、左右大小4枚の羽を作成します。なお、羽根は小さいものと大きい物を別々のレイヤーに配置しておきます。



●色をつけずに下ごしらえ


【図15】

胴体に羽を組み合わせた状態です。なお、羽を作成するときは胴体を表示し、バランスを確認しながら行うとよいでしょう。
※この段階ではバランスを確認するために羽は線指定だけで塗り指定は行っていません。
【図16】

最後の足の作成は始点と終点を含めてノードがへ4つで構成されているハンドルのない直線で作成します。なお、この段階で作成したそれぞれのパーツが正しくレイヤー分けされていることを確認します。
【図17】

全てのパーツを表示した状態です。一切カラーリングを行っていなくとも、それなりのイメージに出来上がっていれば下準備は完成してよいでしょう。




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