● 透明処理は重ねて活用 ●
Vol.6-1



●円からカボチャを作成する


【図01】

いつものように楕円を元にしてカボチャを作成していきます。なお、いつも楕円からスタートさせているのは、初めてドローイラストを描くという方にとってブラシでいきなり描画するということは抵抗が有りすぎるからです。リラックスして粘土細工のつもりでチャレンジしてみてください。



【図02】

楕円からのデフォルメで注意しなくてはならないのは、元になる楕円が幾何学的に均整の取れた形状であるのに対し、最終成果物は有機的で不規則な状態ということです。デフォルメ初期の段階から有機的ということを念頭に入れて処理を行うとよいでしょう。

【図03】

ハロウインのカボチャは俗に言う西洋カボチャで日本で売られている緑色のカボチャとは異なります。形状もマチマチですが、ここではピーマンを逆さまにした状態をイメージして作成しています。実際にピーマンを見ながら作業を行ってみるとよいでしょう。

【図04】

この状態をここでは完成としました。頭の茎の部分は髪の毛を想像し、デコレーションケーキの上に盛られたクリームを連想してみました。実際にはあり得ない形状かも知れませんが、精密イラストを描いているわけではありませんので、色々と想像をめぐらせて面白い形状を見つけだしてみましょう。

【図05】

完成したカボチャに顔を描いて完成です。実際のカボチャの顔はナイフで切り取って作成しますので、直線だけで構成した目と口でないと不自然になってしまいます。そこで色々なパターンを描いてみました。描き方は簡単です。一筆書きのイラストを描くようにペンツールでピンポイント処理を繰り返していきます。

【図06】

ペンツールでダイレクトに描画出来そうに無いという方は表示メニューの【表示⇒グリッド】と、同じく表示メニューの【吸着⇒グリッド】をチェックし、グリッドにスナップ機能を働かせて描いてから、【吸着⇒グリッド】をオフとして部分的にデコボコに調整してみるとうまくいきます。なお、グリッドの間隔は環境設定で自由に調整出来ます。



【図07】

【図05】は性格の悪そうなカボチャ、【図06】は一般的なカボチャ、【図07】はファンシー的なカボチャをそれぞれイメージしてみましたが、最終的に【図08】を完成としました。勿論、作成して使わなかった顔も、カボチャを傾けてカラーリングを変更するなどして別のシーンで自由に使えるところがドローソフトの利点です。作成したデータはユーザーにとって貯蓄型財産というわけです。


【図08】

最初の段階から整理していることが理想的ですが、完成後でもパーツごとにレイヤーを分けて作業を進めると効率的です。また、作例のようにダイレクトにスケルタルストロークにて描き込むといった方法をとらない場合は、通常の線で作業を進めてから少しずつスケルタルストロークを指定するような段階的な処理を心掛けましょう。

【図09】

ここでカボチャを構成している全てのパーツにデフォルトのスケルタルストロークの【基本/ラフな】をそれぞれのカラーリングで指定します。太さは画面で確認しながらやり過ぎないように調整します。

【図10】

ところで私は、デフォルトのスケルタルストローク【基本/ラフな】を頻繁に利用しています。それは利用価値が高いこともさることながら図のようにこうせいがシンプルで応用がきく点にあります。シンプルな構造は調整も楽というわけです。ぜひデフォルトのスケルタルストロークを分解し、その構造を学んでみてください。


【図11】

輪郭をスケルタルストロークで調整したら、カボチャのオレンジ色にグラデーションでアクセントを付けます。ここではデフォルトのグラデーションの中から金色を指定してみました。

【図12】

グラデーションは単純に指定するのではなく、ツールボックスのグラデーションベクトルで方向性をオブジェクトごとに微修正したり、グラデーション編集画面でカラーリングや位置を変更したバリエーションを作成すると見違えるほど綺麗になります。

【図13】

Expressionはドローソフトなので作成したデータは3Dソフトのモデリングデータのようなものです。ですから、デフォルメを行うことでバリエーションを簡単に作成することが出来ます。【図13】は頭の茎の部分を切り離して拡大し、目と口を長体とした例。

【図14】

【図13】をツールボックスの傾斜ツールで平行四辺形にデフォルメした例。なお、目と口は【図12】の状態を単純に回転させただけです。

【図15】

カボチャ部分の天地を逆転させてから全体を長体に変形させた例。

【図16】

【図15】を単純に平体に変形した例。

なお、最終的にデフォルメを行っていない【図12】を完成イメージとしました。


※長体とはオブジェクトの横方向だけを縮小。平体とは長体の逆で、オブジェクトの縦方向だけを縮小するデフォルメです。




|
|
1 2 3 4